どんなものを選んだらいいのか、
使ってみて、考えた。
17年前に初発の乳がんのころから比べると、医療用ウイッグの進化に驚かされ、いま、その恩恵に与っている。
価格もこなれているし、スタイルのバリエーションもある。試着できるサロンのあるところや、通販で交換返品が可能なところもある。本当に良い時代になったと思う。単純に嬉しい。ただ、では何をどんな基準で選んだらよいのか、迷う人も多いのだと思う。実際にどんなものを選んだらいいのか、そのポイントを挙げてみたい。
妹の人毛ウイッグがヘタってしまった理由。
3年前、妹が抗がん剤で脱毛した際に購入したウイッグは、人毛50%人工毛50%の、肩に付くぐらいの長さのボブヘア。見た目も本当にナチュラルで、妹も使用感に満足していた。使用し始めたのは5月半ばであった。
ところが8月も終わる頃、このウイッグもうダメだわ、と妹が言い出す。毛先が広がりだし、ブローしたり、ウイッグの手入れ用のスプレーをしたりしてもまとまらない。ボサボサで、ヘタってしまったという印象だ。
人毛ウイッグといえど価格は5万円程度と比較的低価格であったことから、人毛の質に問題があったかもしれない。しかしウイッグの問題ばかりではない。妹は喫煙者であったため、ウイッグにタバコのにおいがつく。そのため、高い頻度で洗っていたようだ。頻繁に洗ったことも3か月強でウイッグがヘタってしまった原因ではないかと思う。
また、真夏であったため、汗をかく量も相当だったはず。人毛も汗や湿気を吸って、広がりやすくなっていたかと考えられる。
人毛ウイッグのメリット・デメリット
結局2つ目のウイッグを新たに購入することになり、スタイルは全く同一のものだけれど、100%人工毛(ファイバー製)のものを購入した。価格は2万円でおつりがくるくらい。ファイバー製のウイッグは大したお手入れをしなくても汗や湿気で広がらないし、気兼ねなくシャンプーもできる。また、180℃の耐熱仕様なので、ヘアアイロンで毛先をカールしたりもできる。これが妹の生活には合っていたようだ。
結論として、人毛ウイッグなら高品質のものを。価格が品質を担保するという側面もあるだろうから、それなりの価格のものを購入したほうがいいのだと思う。妹が購入したのは人毛と人工毛のハーフとはいえ、価格が安すぎたかも。
人毛のメリットは、やはりナチュラルさ。また、パーマをかけたり、ヘアカラーを使用することもでき、自分だけのスタイルを追求することができる。
デメリットは、手入れをこまめにすることが必要となる。自分でできる手入れだけでなく、定期的にプロのメンテナンスに出すなども必要かも。
人工毛ウイッグのメリット・デメリット
人工毛ウイッグのメリットは、まず第一に価格が挙げられるだろう。医療用のもので15,000円くらいからある。カラーバリエーションも豊富。耐熱仕様のものなら、ヘアアイロンも使える。手入れも比較的ラク。汗や湿気で髪が広がる心配もない。
軽さ。これは絶対に人工毛ウイッグのメリット。私が使用しているショートウイッグは約60gしかない。かぶっていてとてもラクだ。人毛は多少重い、と言われている。
デメリットは、やはり人毛と比べるとテカリがあるかもしれない。と、書いて思うのだけど、テカリは人毛にそんなに劣るか?という印象で、実際には遜色ないレベルだ。
で、結局どっちがいいかというと。
経済的に許すのなら、人毛ウイッグをパーマやカラーでカスタマイズして、自分のスタイルを追求するのもよいかと。しかしある程度重さがあるし、手入れに頑張れ。
楽ちんなのは人工毛ウイッグ。軽い。カットしたり、毛先をヘアアイロンでカールさせたりして、自分の理想のスタイルを追求することもできるし、そして正直、人毛ウイッグに見劣りしない。
人工毛ではヅラってばれるよね、と思い込んでいたけれどいまや人工毛(ファイバー製)の品質は向上著しく、ナチュラルさでも人毛に引けをとらない。扱いやすいという点においても、人工毛で十分だと私は考えている。
最初は試着をすることを勧めたい。試着することが難しい場合、返品や交換に応じるショップであることを確認してほしい。
私が購入したのは、アクアドール。
医療用ウィッグTOPページ|医療用ウィッグならアクアドール。自然で低価格、なのに高品質です。
妹が人工毛ウイッグを購入したのは、リネアストリア。
天使のウイッグシリーズから購入していた。医療用としても使用できるレベルのものだった。
人工皮膚(スキンネット)が広いかどうかも選ぶ際のポイント。
分け目や毛流れを自由に変えて、自然に見せるためには、スキンの部分が大きい方が便利。そして頭を上から見たときにヅラ、とばれにくい。
スキンネットのことは、過去記事参照。
#医療用ウイッグ #人毛ウイッグ #人工毛ウイッグ