ジコカイジ

self-disclosure‐‐‐乳がんのこと、仕事のこと、生き方のことを書いていくchisa/千祥のブログ。

「頑張って!のその先へ。がん患者と共感するために」

 

なぜこのテーマを選んだか。

 

2018年夏、ジャパンキャンサーフォーラムに登壇した様子がyoutubeにアップされた。私の題目は「頑張って!のその先へ。がん患者と共感するために」。妹が治療中に言っていた言葉がきっかけとなって考えていたテーマだ。

 

頑張って!や、奇跡は起きるよ!、または、私のおばさんもがんだったけど今は元気だからあなたも大丈夫!といった励まし。その言葉や思いを有難いと思いつつ、いつも違和感がある、と言っていた妹。

 

乳がんの知り合いが今は元気だから大丈夫って言われても私はステージⅣだし。がんのことなんにも知らないし、知ろうとしないのにみな、大丈夫だっていうの。そんなわけないじゃん。適当な言葉をかけられるのが本当に腹が立つの、とよく言っていた。

 

ここだけ切り取ると妹の自分勝手な言葉のように思う。でも昨年、私も2度目の乳がんになってはじめて、この妹の自分勝手な言葉の真意がわかったような気がした。妹は孤独だったのである。私自身が孤独に直面して、はじめてそのことに気がついた。大丈夫だよと言ってほしいのではない。病気のことは自分が一番わかっている。大丈夫のひとことで通り過ぎていくのが、寂しくてたまらないのである。

 

本当は、患者会などに足を運んで、同じような病態の人と知り合う機会があればよかった。でも妹はそういう機会を得ようとしていなかった。なぜかはわからない。これも今思えばだが、自分は絶対に治ると信じていたのだと思う。だから自分以外の患者の、真実を知りたくなかったのかもしれない。これは、妹の緩和ケアに対する考え方にも通じることで、これはまた改めて書きたいと思う。

 

やはり、患者本人だけでなく、その家族や友人も一緒にケアすることを考える機会が必要だと思う。2人に1人はがんになる時代と言われて久しい。だからこそ、がんおよびがん患者へのリテラシーを高めたいと思う。その手始めに、このテーマでスピーチさせていただいて私は幸せである。

 

 

 

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この日登壇した仲間のスピーチもアップされているので、よろしければ、見てみてください。

キャンサーチャンネル

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