ジコカイジ

self-disclosure‐‐‐乳がんのこと、仕事のこと、生き方のことを書いていくchisa/千祥のブログ。

亡き妹のこと

「白い巨塔」には緩和ケアがなかった

岡田版「白い巨塔」をチラ見。 そもそも「白い巨塔」といえば田宮二郎だ。絶対だ。 田宮二郎の「白い巨塔」は映画版とTV版があり、田宮は財前五郎を2度演じている。映画版もダークでよい。ちなみに映画ではケイ子は小川真由美が演じているのだが、これがTV版…

殺してと言われた翌日からのこと。

お姉ちゃんお願いします殺してくださいと妹に言われた翌日。予断を許さない状態が続く夜間と違い、日中は穏やかな時間を過ごせていた。夜間に比べれば、妹の様子は落ち着いている。とはいえ全身ではあはあはあと苦し気な努力呼吸は続いていた。 www.chisa.on…

お姉ちゃん私を殺してと言われた夜。

頭痛と高血圧の正体は、がん性髄膜炎だった このブログは、乳がんで急逝した妹のことを書くことが目的のひとつだ。特に亡くなるまでの妹の様子、そして私が家族として経験したことを書いている。 家族だからというだけでなく、私自身乳がんを経験していたか…

喪失感を呼び起こすのは記憶の中の喪失なのだと気づくまで。

小津安二郎の映画を無性に観たくなることがある、という記事を書いた。 www.chisa.online 小津の作品には、毎日の生活が続いていくけれど、そこにはいつも家族の欠けなど喪失感が後景にある、そして私の中の喪失感を慰めたいとき、小津作品の喪失感を共有し…

喪失感を共有してくれる小津映画。

なぜか無性に小津映画が観たくなる時がある。 もうひとつのブログ「美貌録」で小津映画のことを書きました。無性に小津作品を観たくなることがあるのです。 bibou-roku.chisa.online 一番好きな作品は「秋刀魚の味」。小津の遺作です。。ストーリーは相変わ…

もうすぐ死ぬと知っていても

妹の仕事仲間が見舞いに来てくれたときのこと。 余命宣告の数日後のこと。妹の仕事仲間のひとりがお見舞いに来てくれた。すでに妹のスマホは私が預かっており、友人たちの連絡は私に委ねられていた。彼女がお見舞いに来る前に、妹の病状が悪いため15分ほどに…

人はどうして最期に感謝の言葉を口にするのだろう。

感謝の言葉を向けられて。 人は死期が近づくと、周囲への感謝の言葉をのべるようになるという。妹も亡くなる1か月ほど前から、折につけ、感謝の言葉を言うようになる。 入院してからしばらくは、病状の悪化や医師への不信感から、ささいなことで怒りを周囲に…

人生会議/どう死ぬかは、その時になってみないとわからないかもしれない

人生会議という言葉。 2017年11月に、人生会議という新語が厚生労働省から発表された。これはアドバンス・ケア・プランニング(通称ACP)の愛称だという。 www.mhlw.go.jp ACPとは 万が一のときに備えて、あなたの大切にしていることや望み、どのような医療…

妹が遺伝性乳がんのカウンセリングを受けたときのこと。

告知を受けて。 2015年3月、妹はT病院のB先生から乳がん、ステージⅣと診断を受けた。PETの結果を見ながら、左腕の痛みはがんが肩に広範囲に広がっているためであること、肝臓関門部などに微細ながら光が集積していて、転移を疑われることを告げられた。お姉…

妹が緩和ケアを理解しようとしなかった理由/誤解と不信。

治療と同時に開始した緩和ケア 妹が治療を開始してから亡くなるまでの8か月間は、痛みとの闘いだったといえる。妹は抗がん剤治療を開始すると同時に、緩和ケアも始めた。左腕に強い痛みがあり、それは左肩に広がったがんのせいだとのことだった。痛みを取っ…

不吉な予感/こうもりの死

ベランダに瀕死のこうもりがいた。 朝、リビングのロールカーテンをあげると、ベランダになにか、黒いかたまりがあるのをみつけた。窓を開け、ベランダに出る。近寄って見るとその黒いかたまりは、あり得ないことに、小さなこうもりであった。夏の日の夕暮れ…

たぶんあれは、虫の知らせ

虫の知らせ。 何年も帰省してこなかった息子が突然帰ってきて、家族団らんのひとときを過ごし、一か月後に急逝してしまうなど、人には死を予知する能力ーーー虫の知らせがあるのだ、という記事を読んだ。それとは少し違うのかもしれないが、妹にも少々思い当…

怒声と慰め 

妹は、乳がんとわかった時すでにステージⅣであった。周囲の友人たちからの温かい応援や協力を得て、治療と子育てに頑張っていた。アバスチンとパクリタキセルを週1回投与するという治療を5月から始め、すぐに脱毛は起こったが食欲はほとんど落ちず、頻繁に友…

命日雑感。

今日は妹の命日だった。 先週末、妹が小学生のころから家族ぐるみでの付き合いがあった、Sちゃん一家が我が家に焼香に来てくださり、妹が小学生だった頃の思い出話をたくさんしてくださった。その思い出話しの中には母もいた。おばさんはお料理上手だったな…

「永訣の朝」を読む/2018年11月27日

永訣の朝 けふのうちにとほくへいってしまふわたくしのいもうとよみぞれがふっておもてはへんにあかるいのだ(あめゆじゅとてちてけんじゃ)うすあかくいっさう陰惨いんさんな雲からみぞれはびちょびちょふってくる(あめゆじゅとてちてけんじゃ)青い蓴菜じ…

あの子は可哀そうな子

母の妹への愛情は、揺るぎない、特別なものだった。目に入れても、とよく形容するけれど、母は妹を目に入れても、そして母パンダが子パンダを嘗め回すように可愛がった。可愛がって甘やかして育てた。朝は母と一緒に起きるから幼稚園はいつも遅刻。食事はほ…

夾竹桃の家

私は築地・明石町で生まれ、深川・木場で育った。実際は、父母の新婚生活が始まった地・品川にいたこともあったらしい。品川、明石町そしてその後、いくつかの家を経て、父母と私は木場の家に移った。当時の木場は文字通り、材木の町だった。材木を保管する…

死ぬ前にわかった、妹の本当の望み。

自分が本当に望んでいることがなにかを、たぶんまだ知らないんだと思う。ふだんは、口を開けば、仕事がほしいだの、経済的に安定したいだの、自己実現したいだの、言っているけれど、本当にそうだか、わかったもんじゃない。 まあ、適当に聞き流してほしい。…

トリックスター樹木希林先輩の死について。

このことについて書くつもりはなかったのだけど、やっぱり書くことにする。我が母校が輩出したふたりの女優のうち、死後まで話題をさらっている、樹木希林先輩の例の広告のことである。 地球さん、って。キャッチコピーがダメ。ボディはこっちが好きだな。 …

体からアラームが鳴ったら切らないで、聴いてーー乳がんで亡くなった妹のことばーー

乳がんで亡くなった、さくらももこさんの報道をきっかけに。 8月27日、「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんが8月15日に亡くなっていたというニュースは瞬く間に広がった。乳がんに罹患されていたことも公表されていなかったし、すでに葬儀なども済…

乳がんサバイバーの私がジコカイジする理由。

なぜジコカイジなのか? ① 妹のこと ステージ4の乳がんとわかったとき、妹はテレビの仕事をしていたため、ドキュメントを撮影するオファーがあった。しかし、覚悟がないという理由で固辞。でも心境の変化か、夏頃からブログやインスタにトライしはじめるが続…

遺族ってけっこう寂しいんですよ。

今日も、妹の友人がお焼香に来てくれた。 亡くなった人の誕生日を祝うっていうのも、よく考えれば????なのだけど、折に触れて思い出しては、お焼香に来てくれる。 誕生日や命日に、お焼香に行きたいと言ってくれるのは、遺族としてはうれしい。なぜって…

妹の納骨場所を探して築地本願寺の合同墓説明会に行ってきた

大変革中の築地本願寺に行ってきた。 昔は駐車場としてしか活用されていなかった広い境内が整理されて、おしゃれなカフェを併設した、インフォメーションセンターを建設した築地本願寺。 カフェの日中は混雑しているが、夜間はひとの出入りも落ち着き、ライ…

亡き妹の誕生日に連想ゲームのように思い出すこと。

8月6日は妹の誕生日。毎年、近しい友人数人が、それぞれに我が家に寄ってくれる。この週末はバースデーケーキをいただいたり、今日は花を贈ってくれる方もいて、骨箱に納まる妹も喜んでいると思う。 いつもは毎朝、私がいれるお砂糖たっぷりの甘いカフェオレ…

信田さよ子さんのコラムを読んで、妹のことを思い出してみたりする夜。

信田さよ子さんのコラム 「 孫に執着するばぁばの「狂気」から逃れるためにできること」を読んで このコラムは、孫に執着する祖母の狂気について、その理由についての考察である。信田さよ子さん自身の出産、そして娘さんの出産から導き出されたその考察は、…

妹の三周忌。

妹が逝ってしまってから丸2年経つ。 早い。 妹も乳がんで亡くなった。診断からほぼ半年で逝ってしまった。 ある時点から、雪崩に巻き込まれたように何もできず、押し流された。 抗っても抗っても太刀打ちできない時間を過ごした。 いつかこのブログに妹のこ…

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