頑張って!という励ましは有難い。
でも言わせて。
頑張って!の中に「あなたの弱っている、悲しんでいる姿を見るのが辛いし、受け止めきれない」という気持ちが混じっていませんか? 反射的に「頑張って!」と言ってしまっていませんか?
頑張って!の中にあなたの、私への要望が入っているならそれは励ましではなく、命令なんです。
その要望、命令に応えてあげられないときもあるのです。笑顔で頑張る!と言えないときもあるのです。
頑張って!は便利な言葉です。私もつい使ってしまいます。でも、がん患者にその言葉をかけるとき、自分の心に問うてみてほしいのです。「あなたの弱っている、悲しんでいる姿を見るのが辛いし、受け止めきれない」という思いが少しでもあるなら、そのときかける頑張って!は、かけられた方にとっては残酷な言葉だということを。
励ましではなく、寄り添いを。
なにか力になってあげたいなら、相手の気持ちを慮る。傾聴する。
受け止められない、力になれないなら、距離を置く。
励ましの言葉に違和感を覚えるのは、そこにある要望と命令に応えられない、病気である自分を受け止められてない、と思うからなのです。